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今回トラブルを持ち込んだ後輩は、彼女を探しに来た幼馴染に手を引かれ自分の家へ帰って行った。 それを呆然と眺めていた現寮長の異変に、流石の元寮長も気付いてやれる事がなかった。 何故なら彼は前日にひいた風邪が、一時的にひとまず治った事を幸いに女子高生を相手に大乱闘を繰り広げ実は限界寸前だったからだ。 駆け付けてくれた先輩達に礼を言い、ようやく自分の部屋へ戻った時には もう意識は半分夢の中へ飛ぼうとしていた。
「あ~つっかれた・・・」
先に部屋へ戻っていた忍の横を通り過ぎそのままベッドに倒れ込む。 忍は小さく笑ってベッドからはみ出た、紺色のハイソックス姿のふくらはぎを軽く蹴った。
「おい。そのままそこで寝るなよ。寝るなら自分のベッドへ行け」 「も~疲れて動けねぇもん。それに何か・・・・・・寒気がするし」 「調子に乗って女子高の制服なんて着るからだろ。しかもご丁寧にミニスカートときた」
これじゃ足がスースーして寒かろう。風邪をひいている癖に。
「バカだな」 「へーへー仰るとおり」
光流は忍の苦言を聞き流しながら彼のベッドへもぞもぞと入り込み、身体を丸めながら肩まですっぽりと布団を被る。 丸まった布団の塊がぶるりと小さく震えた。
「もう薬が切れたのか?効率の悪い身体だな」 「わーるかった・・・な」 「百歩譲っておれのベッドで寝るのは良いとしても、制服くらいは脱いで寝ろよ。皺になるぞ」 「ぁ~~、かったるい・・・脱がして忍くん」 「・・・良いんだな?おい」
普段あまりそういう種類の軽口を光流は滅多に言った事が無い。 一抹の不安を覚えて忍は身体を屈めて光流の顔を覗き込むと、案の定当の本人は軽く寝息をたてて とっくに意識を手放していた。
意識的になのか無意識なのか、朦朧とした意識の光流が言った言葉に忍は軽く眉間に皺を寄せた。 覗き込んだ寝顔は穏やかで、閉じられて影を作った長い睫毛が微かに震えている。
「・・・まったく」
忍は自嘲気味に小さく笑うと 二段ベッドの上からずるりと毛布を取り出した。 end
20080924 byめぐむ
「せめてスカートは自分で脱げよ光流」
と、言って終わるギャグな話だった筈なのに・・・(汗)。 予定通りに話は進まなかったです。 すいませんでした・・・。 ドコからあの制服を調達してきたのかとか 何故わざわざミニスカだったのかとか カツラ姿より地毛姿の方が女装似合ってたんじゃないか?とか その姿で寮まで歩いてしかも部屋まで行ったのか?!とか!! イロイロと突っ込みがあった9話でしたが私は大好きです(笑)。